この記事では、ブログ運営のために利用しているレンタルサーバを heteml (ヘテムル) から Xserver (エックスサーバ) に移転した際にページ表示速度がどう変わったのか、そもそもなぜレンタルサーバを移転したのか、その理由などをご紹介しています。
サーバ移転に関する技術的な面についての解説は記載していませんので、移転の方法やトラブル時の対処法などを知りたい方は「エックスサーバ 移転」などと検索して表示されるサイトを参考にしてください。
なお、本記事の内容は著者の環境ではこうなったというもので、必ず同じ結果になるわけではありません。あくまで体験談としてご覧ください。
エックスサーバのページ表示速度に驚愕!
サーバを移転した理由などは後回しにして結論から書きます。
ヘテムルからエックスサーバに移転した結果、Google が提供するWEBサイトの表示速度測定サービス「PageSpeed Insights」 のスコアが改善し、ページ表示速度が体感で分かるほどに高速化しました!
まずは、「PageSpeed Insights」のスコアが具体的にどの程度改善したのかをご紹介します。
サーバ移転前(ヘテムル)の測定結果
ブログがヘテムルのサーバ上で稼働していた頃の測定結果が以下の通りです。
測定対象のページは、僕が運営している資格試験情報ブログの中から適当な記事を選択しています。
画像は「PageSpeed Insights」の測定結果画面から必要な項目だけを切り取って編集したもので、実際の測定結果画面とは異なります。
サーバの違いがページ表示速度に影響を与える項目として「最初のサーバ応答時間を速くしてください」という項目に着目して変化を比較します。
- パソコン版:短縮できる時間 1.85 s
- モバイル版:短縮できる時間 1.41 s
サーバの応答に時間がかかり、ボトルネックになっていることが分かります。
サーバ移転後(エックスサーバ)の測定結果
続いて、エックスサーバへの移転が完了したあとの測定結果を示します。
- パソコン版:「最初のサーバ応答時間を速くしてください」の項目が表示されず
- モバイル版:「最初のサーバ応答時間を速くしてください」の項目が表示されず
エックスサーバへの移転後に測定すると、改善できる項目の欄に「最初のサーバ応答時間を速くしてください」の項目が表示されませんでした。
サーバを移転したことで、サーバの応答速度には問題がなくなったことが分かります。
※パソコン版のスコアが非常に良い数値になっていますが、別の施策による部分が大きく、今回のサーバ移転だけでここまで改善したわけではありません。
GTmetrix の測定結果も大幅に改善
PageSpeed Insights と並んで知名度の高いサービス「GTmetrix」でもサーバ移転前後のページ表示速度を測定してみました。
次の画像はサーバ移転前(ヘテムル)の測定結果です。
総合スコアは「D」で、改善できる問題点として、画像内の赤枠で囲った部分に「Reduce initial server response time、Root document took 1.2s」と表示されています。
続いて、サーバ移転後(エックスサーバ)の測定結果です。
総合スコアは「B」まで向上し、Top Issues には「Reduce initial server response time」の項目が表示されなくなりました。
GTmetrix による測定結果を比較しても、サーバを移転したことでサーバの応答速度の遅さを原因とするページ表示速度の遅延が解消されたことが分かりました。
測定結果だけではなく体感速度も速くなった
サーバ移転前(ヘテムル)は、検索結果からブログの記事にアクセスしたり記事から記事へ移動する際にページが表示されるまでにひと呼吸待たなければならない、いわゆる「もっさりとした挙動」を感じていました。ほんのわずかな読み込み時間なのですが、それがずっと気になっていました。
一方、サーバ移転後(エックスサーバ)は、記事にアクセスすると体感ではほぼ待ち時間ゼロで広告を除く全てのコンテンツが表示されるようになりました。
測定結果の数値だけでなく、実際にページを閲覧した際の体感速度も向上したと感じています。
エックスサーバに移転した理由
ある日、クレジットカードの利用明細を見ている時にサーバ代金の請求の項目が目に付きました。
今月は3ヶ月に一度のサーバ代金の請求月か。1ヶ月あたり 1,650 円って、最近のレンタルサーバの相場と比較すると高いよなぁ。こういう利用料って、長期契約をすれば少し安くなったりするよね。ちょっと契約を見直すか…
僕は本記事の執筆時点でブログ運営歴4年目であるにも関わらず、運営開始当初からレンタルサーバを3ヶ月更新で利用し続けてきました。
ブログ運営は完全に軌道に乗っていて、これから先何年かはサーバを解約することはないので、これを機に契約期間を変更しようと考えてさっそく手続きを進めました。
3ヶ月でも 12 ヶ月でも月額料金同じなのかよ…。
契約期間を長くすることで割引されることを期待していましたが、3ヶ月契約でも 12 ヶ月契約でも月額料金は同じでした。
24 ヶ月契約なら月額 1,513 円ですが、これでも相場よりだいぶ高い。
かといって 36 ヶ月契約にするのは躊躇してしまうので、契約期間を変更する案は一旦保留にしました。
次に、プランの変更を検討しました。ヘテムルの料金プランは次の画像の2通りです。
プランの変更はどうだろう。そもそも、いま契約している「プラスプラン」ってどういうプランだったっけ?
これベーシックプランで十分だよなぁ。なんでプラスプランで契約しているんだろう?ベーシックプランに変更しよう
このプラスプランのスペックで月額 1,760 円は高すぎるし、僕の運営ブログではベーシックプランのスペックで十分なので、ベーシックプランに変更することに決めました。
…が、そう上手くはいきません。プランの変更方法を調べてみると、
えっ
まじか…
契約途中でのプラン変更はできませんでした笑
一度契約を終了して別のプランで新たに契約をすればヘテムルの別プランを利用できるようですが、それはサーバを移転するのと同じことで、もともとサーバの応答速度に不満があったヘテムルを使い続けるという選択肢はありませんでした。
かくして僕はヘテムルに見切りをつけ、レンタルサーバの移転を決意したのでした。
移転先のサーバの選定については、利用料は安いけれど実績が少ない後発のホスティング事業者をあれこれ調べるようなことはせず、長年運営されていて信頼性の高い Xserver (エックスサーバ) を選択しました。
エックスサーバのプランの中で一番安い X10 プランでも、ヘテムルのプラスプランより利用料が安くスペックが高いので移転先のサーバとして最適でした。
エックスサーバへの移転を検討した際の作業の流れを簡単にご紹介します。
エックスサーバはどのプランにも 10 日間の無料お試し期間があります。
そのあいだにブログの全データをヘテムルからエックスサーバへコピーし、本番と全く同じ環境を再現した上でパソコンからの表示テストを行い、問題ないと判断した時点でドメインレジストラのネームサーバの設定をエックスサーバに向くように変更すればサーバ移転完了です。
移転後にあらためて PageSpeed Insights や GTmetrix などでページ表示速度の測定を行い、移転前と比べてパフォーマンスが改善していることが確認できたので本契約に進むことを決めました。
契約期間は 24 ヶ月を選択しました。
初期費用 3,300 円を含めても合計 23,364 円となり、ヘテムルを 24 ヶ月契約で利用した場合の合計金額 36,312 円より 12,948 円もサーバ利用料を削減することができました!
安い、速い、使いやすい!エックスサーバに乗り換えて良かった!
なお、エックスサーバもヘテムルと同様に上位プランから下位プランへの変更には対応していないので、最初は X10 プランで契約して必要に応じて上位プランに変更することを検討すると良いでしょう。この点はヘテムルだけのデメリットというわけではないようです。
おわりに
以上、レンタルサーバをヘテムルからエックスサーバに移転した際のページ表示速度の変化、レンタルサーバを移転するに至った理由をご紹介しました!